野球漫画「マー君」
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マーくんです
緊張感に包まれ試合は始まった
試合が動いたのは6回
ここまで調子の上がらなかった4番新井が先制ツーランホームラン
しかし韓国もすぐさま追いつく 難しい展開が続く
将大は日の丸の重みを感じていた
日本は絶大な信頼を置く岩瀬を投入するが
打たれてしまう
9回3点差
なんとか一点は返すが負けてしまう
ミスらしいミスもなく力負けした…
宿敵韓国に負けたこと
予選リーグ2敗目を喫してしまったこと
負けられなくなり崖っぷちに立たされ更にプレッシャーは増した 1日空きカナダ戦
攻めに苦しむ日本
先発成瀬が無失点で踏ん張る
5回稲葉のホームランで先制
1点しかない投手戦は続く
余裕はない…
なんとか凌ぎきり勝利 他チームの勝敗によりあと一つ勝てば決勝トーナメントが決まることになった
明日は米国戦
今日勝って決めておきたい
ここに来て打線が爆発
決勝トーナメント行きを決める 次の相手は勝てばキューバ負ければ韓国となった
決勝に向けダルビッシュが調整登板
ここに来て制球も落ち着いた
あとを引き継いだ将大
5イニング任される
最年少でプレッシャーな少ないところで投げさせたのは人情派の星野監督の優しさかもしれない
将大自身は大事な場面を任されない不甲斐なさを感じていた
0-0で延長に突入
タイブレーク
決勝トーナメントに向け復活してもらいたい岩瀬を投入
打たれてしまう 2-4
絶対的なリリーフとして考えていた岩瀬の不調は不安となって残った
準決勝は韓国戦となった 日本は初回先制しリードするも7回追いつかれてしまう
8回星野監督は岩瀬を送り込む
最後まで岩瀬を信じたが打たれてしまう2点差
まだ最終回がある
レフトにフライが上がる乗り切った
攻撃に意識が行きかけたところでGG佐藤がまさかの落球
普段ライトを守っていたためかプレッシャーからなのかまさかのミスが出る…
4点差…跳ね返す力はもうなかった 3位決定戦も米国に敗退
金メダルを期待されたチームはメダルすら届かずに敗退してしまった
国内では敗因の分析や心ない声が飛び交った
将大は日の丸の重みそして国際試合の難しさなど
多くのことを学んだ
また共に戦った仲間と親交を深めた 北京五輪後はチームに戻った
ペナントは終盤優勝争いとCS争いで盛り上がるが楽天は最下位に沈んでいた
将大も二桁勝利が狙えるかどうかというところ
チームの明るい話題はエース岩隈の復活
タイトル総なめの勢いで最多勝はほぼ確定
あといくつ獲得するのかがファンの話題だった ルーキーの頃から移動の時は岩隈の近くに行き
ひたすら質問し続けた
この日も近くに行き話をした
「岩さん本当今年すごいですね」
「自分の成績はな…チームがこれじゃ素直には喜べない」
将大は以前岩隈に聞いたエースの極意を思い出していた
「エースっていうのは自分が良いピッチングするだけじゃない、一挙手一投足チームの仲間が見てる。存在だけでチームを安心させたり、不安にさせたりも出来る。
週1回しか試合には出ないがチームの成績には大きく影響する。いつかエースになった時はそれを忘れるな」 シーズン最終戦
楽天は一つ順位を上げ5位は確定
将大が先発。ここまで9勝。勝利投手になれば二桁勝利が決まる
ノムさん「マー君、今日はチームのことは考えなくて良い。今年学んだこと、気持ちを全部出せ!自分のために勝ってみろ」
そう送り出された
野村監督からの成長を確認するテストだった
熱く投げ込む将大
0を並べ続けるが味方の援護がない
DH制なので攻撃に直接絡むことはない
9回無失点でマウンドを降りる
延長戦で得点し最終戦は勝利で終わった 9勝7敗 172イニング159奪三振 防御率3.49で2年目のシーズンを終えた
江夏以来の高卒2年連続150奪三振
高卒2年目としては十分な成績だったが
将大は引っかかっていたのは勝利数
もっと勝てたはずじゃないか?勝てる投手とは何が違うのか
もう一つ上のステージに行くにはその答えを見つけないといけない
オフの宿題となった 一方セリーグでは巨人が優勝
坂本勇人はオープン戦から日本シリーズまで全試合出場を果たす
原監督からの経験の千本ノックを受けた1年だった
新人王は同僚山口鉄也に譲るが特別賞を受賞した
一年間出続ける辛さ、体力面、技術面
成長よりも未熟さを感じていた 前田健太も6月の初勝利後は一軍で活躍
9勝2敗 3.36と成績を残した
目標としていた5勝を越え充実したシーズンを過ごした 来年のWBCに向けての話題が飛び交うようになる
監督選考
北京五輪に続き星野仙一続投が既定路線であった
世間からは大丈夫なのか?と言う声も上がる
12球団の現役監督にヒアリングを行ったが要請があっても難色を示すとのことでやはり星野続投が濃厚になった
海の向こうから日本の生けるレジェンドが声を上げる 「本当に最強のチームを作る気持ちがあるとは思えない。WBCは北京のリベンジの場じゃない」
WBCにおける日本の最重要人物であるイチローのコメントは影響力抜群だった 星野は世間の反発と家族の意見を聞き自ら辞任した
現役監督を反対していた渡辺久信と原辰徳が頼まれたら断れないと表明
日本シリーズを控えていた両監督
渡辺は就任一年目ということもあり
「百戦錬磨の監督が良い」と経験を重視し
原辰徳が監督に就任する
原は就任決定後
「ジャパンは日本野球界の誇りでこれからも活動を続けていく原ジャパンではなく愛称を付けたい」
との思いから『侍JAPAN』と名付けられる 監督が決まりいよいよ選手選考というところで
北京五輪でのGG佐藤や岩瀬への風当たりの強さから
出場辞退が相次ぐ
中日に至っては荒木など出る意思を示していたが
フロントから出るメリットがないチームの活動が優先という声が出たため
出場=球団への反旗を翻すこととなってしまい全選手辞退を申し出る
もっとも注目されたのは野球ファン誰もが日本の4番として認める男だ 北京五輪チームでは新井が4番を予選から務めたが
ファンが求める一発強打の4番とはかけ離れていた
巨人の4番、日本人離れしたパワー、名門ヤンキースのクリーンナップを務める松井秀喜
前回大会はヤンキースの意向から出場辞退となった
最強の侍JAPANにはこの男を野球ファンは求めていた 前年左膝の手術のためリハビリをしていたが
来シーズンは開幕から出場予定となっていた
怪我明けでも松井なら文句なしの4番
そう思っていたが
リハビリ明けということで辞退となった 年齢や体力面、コンディション調整の観点から辞退者は出た
そんな中、候補メンバーが発表される
将大も入っていた
最終登録メンバーは28名
強化合宿に呼ばれたのは33名
怪我人が出た場合など考慮しての選出であったが
合宿後に5人が外れることが確定した
将大は今回も最年少
実績から言えば5人との当落線上にいた
そんな中合宿が始まった 「おーマー君」
将大が振り向く、もう1人振り向く
「え?あ、お前もマー君って呼ばれてるのか」
ソフトバンクの馬原もマー君と呼ばれていたため2人が振り向いた
何か別の名前が必要だという話になった
藤川が「田中はまさひろというよりまさおって顔してるよな」
なぜかみんなしっくり来た
この時から侍JAPANメンバーからは『まさお』と呼ばれる
ちなみにイチローからは数年後まで本名もまさおだと思われていた >>249
最終戦、勝たなければビリだったんだよ
引き分けでもビリ
劇的ビリ脱出だったのだ(笑) >>263
王監督最後の試合だよね
田中VS杉内で0ー0のまま延長突入、最下位決定戦とは思えないぐらい息詰まる展開だった
そして伝説の真ん中中央・・・ 原監督は選手たちにこう挨拶した
「北京のリベンジでもない、王座を守るわけでもない…もう一度世界一を取りに行くんだ」
次に代表候補合宿の目的と評価観点を伝えられる
「野手投手共に3月の時点で1番コンディションが良さそうな者を評価する。投手についてはボールへの適応力を確認する。
野手は守備の連携、本職以外の守備力も確認する。以上だ。さぁいこ!!」
これは北京五輪の反省点だ
コンディションが良くない中、やってくれると信頼関係での選考
ボールは適用出来ずに苦しんだ岩瀬、慣れないレフトでミスを連発してしまったGG佐藤
第二の彼らを生まないためにも検討された観点だった 投手陣の軸は日本のエース松坂大輔、昨年沢村賞の岩隈久志、岩隈と防御率タイトルを最後まで争った若きエースダルビッシュ有の三本柱
松坂の周りには人が集まった
岩隈は年も近くアテネ五輪で一緒にやったのをキッカケに関係が出来た
横浜高校の後輩で松坂二世と言われ西武でプレーした涌井
涌井と同級生ダルビッシュもつられ集まる
「まさお!」ダルビッシュに呼ばれ将大も輪に入る 山田ピッチングコーチからも松坂本人に伝えられていた
「エースはお前しかいない。投手陣をまとめてくれ」
松坂はどうまとめるか悩んでいたが
始まってみれば悩んだのがバカみたいだ
みんな松坂に自然と集まってきた
年上はマイペース渡辺俊介のみ
松坂世代の杉内藤川あとは年下だ
松坂より下の世代の野球少年にとって
甲子園の伝説、その後即プロで大活躍した松坂大輔はカリスマなのだ
将大も小学4年生で見た夏の甲子園は忘れることが出来ない憧れだった
いつか自分も松坂大輔みたいに…そう思って甲子園を目指しプロの世界に入ってここにいるのだ 合宿中は国際大会経験豊富な松坂から色々な情報が共有された
「ボールの違いはあるが、神経質になりすぎないこと。気にしすぎるとボールそのものが甘くなる」
「外国のバッターは当てに行くという考えがほぼない。どんどん振ってくるけど怖がることはない」
「サイン盗みもある。バッターの足の出し方をよく見る必要がある」
みんな食い入るように聞いた 野手はイチロー中心にまとまった
最年長は稲葉だがイチローとは地元が近くお互いに存在を意識しリスペクトをしていた
若手のプレッシャーにならぬようにとマスコミの注目もイチローが全て引き受けていた
チームの雰囲気は北京五輪の時より良さそうだ 将大はキャッチボール相手は同じチームの岩隈
横に来るのがダルビッシュ涌井
その横に松坂、藤川、杉内、和田が並ぶのが定番だった
将大は一球毎にダルビッシュに質問をしていた
ボールの離し方、タイミング、肘の使い方、変化球の握りコツなど聞けることをとにかく聞いた 将大は弟キャラとしてみんなのイジられ役だった
朝起きると布団がパンツまみれだったり
お茶とコーヒーを混ぜられたり
イタズラを仕掛けられて笑いを取っていた キャンプも終盤
実戦形式の練習では安定した結果を残した
当落線上ではなくなった
ボールの適応に苦しんでいたのは岸だった
山が高く乾燥した皮に指がかからず持ち味のカーブが決まらない合宿中ずっと苦しんでいた
投手陣からは岸、和田が去ることになった
和田は紅白戦でもキレの良いボールを投げていたがボール球が多く、球数制限のある大会に向かないのではないかという見立てだった
将大はメンバーに選出されることになった 大会が始まった
初戦は中国
どのスポーツ大会でも初戦は難しい
試合の空気、優勝狙いのチームは全開ではなく調整込みでプレーし行けるとこまで行くチームは全開で挑む
初戦は番狂わせが多い
大事な初戦は柱の1人ダルビッシュがマウンドに上がる 若干制球に苦しむも実力差のある中国をきっちり抑える
球数制限もあるため4回で降板
涌井への同級生リレー
山口を挟み場慣れのため将大もワンポイントで登板した
打線は5安打と苦戦したが4番村田のホームランなどで4点を取り初戦としては悪くないスタートを切った 1次ラウンド突破をかけた韓国戦
次のラウンドは駒を進める重要な試合ということで任されたのは松坂大輔
相手の先発は北京五輪で苦しんだキムガンヒョン
北京五輪での活躍はすっかり日本キラーとなっていた
逆に日本は韓国が初戦キムガンヒョンで必ず来ると読んでいた
対策はバッチリ!
序盤から大量得点14-2のコールド勝ちをおさめた
キムガンヒョンを打ち崩されたことは韓国側は誤算でまさかの展開だった 1次ラウンド1位決定戦またも韓国
今大会は敗者復活方式のトーナメントのため
同じ相手と何度もやることになっていた
岩隈が安定感抜群の投球を見せたが唯一の失点がこの日両チーム唯一の得点となり負けてしまった
WBC2009はここから日本と韓国の因縁の対決が中心に動いていく 舞台はアメリカに移る。調整試合を予定していたが中止になってしまう
2次ラウンドキューバ戦
前回大会決勝と同様松坂大輔が先発
調整登板は出来なかったがメジャーでプレーする松坂にとっては堅いマウンドは慣れたものだった
甲子園決勝、オリンピック、日本シリーズ、WBC決勝
注目される場には強い
初回抑えた後キューバの不自然な動きを察知した松坂はキャッチャーの城島に伝える
「コースがバレてる。アウトコース踏み込んできたらインの逆球投げます」
松坂は豪速球でねじ伏せるイメージを持たれがちだが
本人も自分は変化球投手というように器用な投手だ
リリースの直前にコースを変えることを伝えた
テレビで観てると逆球が多くコントロールミスに見えるがこれはバッテリーの作戦だった
松坂は完璧にキューバを封じ込む 打線は3回に集中打を浴びせ3点を取る
投手は7回から調整を兼ねて岩隈が上がり
馬原藤川と0を並べた
投手リーダー松坂大輔の経験が活き完勝した
次は2次ラウンド勝ち抜きをかけ三度韓国との試合となった 韓国は北京五輪の日本キラーキムガンヒョンが攻略されたが2試合目に先発し好投したポンジュングンを持ってきた
日本はダルビッシュ
立ち上がりから堅いマウンドになれないダルビッシュはストライクを取りに行ったボールを連打され3点を失う
打線はポンジュングンの前に静まり返った
終盤に一点を返すのがやっと
韓国に新たな日本キラーが生まれてしまった 分析担当として巨人で20年スコアラーを務め
伝説のスコアラーと呼ばれる三井が帯同している
大会方式と組合せから韓国とは何度か当たる想定をしていた
北京でやられたキムガンヒョンを軸に対戦すると考えていたためキムガンヒョンの分析に時間を割いた
北京ではストレートに狙いを絞ったがダメだったので
あえて大きく曲がるスライダーに狙い球をかえた
決め球は投げるカウントに傾向があったからだ
初戦にスライダーをよく見て目に焼き付け徐々に攻略していく想定だったが大量得点でノックアウトしてしまったことで、韓国はキムガンヒョンを今大会の軸から外した
ポンジュングンは先発リリーフなんでも屋だ
今大会はリリーフ起用のはずがイチローに憧れ51番を背負う彼は志願して日本戦に先発登板し好投
日本も韓国も机上の戦いと違う形になったが韓国には救世主のような形になった 日本が勝ち上がれば2次ラウンド一位決定戦、両チーム勝ち続ければ決勝戦で当たる
三井は韓国に勝つにはポンジュングンを攻略するしかない
そう悟った 決勝ラウンドへ後がなくなった
再びキューバ戦
先発は岩隈だ
前日ダルビッシュがマウンドの違いに苦しんだ
メジャー経験のない岩隈にも起こるのではないか
そんな緊張感が漂う中試合は始まった ダルビッシュと岩隈の1番大きな差は経験からくる引き出しだ
将大が入団する前二段モーション禁止になりフォーム変更を余儀なくされた
近鉄のエースは楽天のエースになるため昨年まで苦しんだ
様々なことを取り組んだ
その経験が活きた
堅いマウンドは踏み込みが浅くなると気付きほんの少し軸足にタメる時間を長くした
抜群の安定感
完投させたいぐらいの完璧な投球だったが
球数制限と先を見据え6回でマウンドを降りる
杉内が残り3回を抑えキューバに完勝した ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています