珍しく八木がええ事言うてる。


 ただ、この試合を見ても、1つはっきりしていることがある。それは、周囲の全員が藤浪の復活を願っていることだ。ピンチのたびに何人がマウンドに集まってくれたことか。菊池に当てて両軍選手がホーム付近に集結した四回は、外野から福留までがそばまで来てくれた。

 四回の中谷−北條の中継プレーなど、藤浪に勝たせたい思いの結晶のようなファインプレーだった。コーチやスタッフも、声を掛けてくれただろう。交代した際のスタンドからの大きな拍手も聞こえたはずだ。

 復活への答えは、自分で見つけるしかない。でも、そのために自分だけで戦う必要はない。みんなの力を借りて、復活の道を探し、見つけてほしい。時間がかかってもいいではないか。 (サンケイスポーツ専属評論家)