>>910創立者 成瀬仁蔵 | 日本女子大学
https://www.jwu.ac.jp/unv/about/spirit/naruse.html
成瀬は1858(安政5)年6月23日、現在の山口県山口市吉敷に士族成瀬小右衛門、同歌子の長男として生まれました。吉敷は長州藩主の一族吉敷毛利家の領地であり、成瀬家は代々その祐筆をつとめ、漢学の素養深く、教育家の家として知られていました。
幼少のころは幕末の動乱を身近に見ながら、郷校憲章館に学び、長じては、明治維新の変革によって禄を失った父の家塾を手伝い、山口県の教員養成所に学び、小学校長などをつとめました。

この間に7歳で母を失い、16歳のときに弟と父を失い、死に向き合う体験をもちます。そして同郷の先輩であり、アメリカに留学し、
宣教師として著名な澤山保羅(ぽーろ)に導かれ、大阪の浪花教会で受洗します。
キリスト教との出会いは、儒教的な人間観、ひいては女性を劣った者としてしか見られなかった人間観から、神の前の人間の平等への飛躍でもありました。
「聖書を持つ青年」といわれた成瀬は、梅花女学校(現在の梅花女子大学)の主任教師となり、次いで大和郡山教会、新潟教会の牧師として、熱烈な伝道活動を行います。
また、新潟では新潟女学校を興し、女子教育に尽力します。