海外ドラマ好きには馴染みあるこの「インターンシップ」という言葉。
『ER』のカーターも『グレイズ・アナトミー』のメレディスも、
ドラマの初回はインターンだった。
これは1年で主要診療科を一巡し、院内の雑務をこなしながら技術を学ぶ、
なかなかハードな期間だ。この辺りは、初期『グレアナ』でも
何度となく観られる光景で、年齢も若く、医師としても未熟だからこその
悩みを抱え、また現状からの脱却を目指してもがき苦しむ「孵化の時期」。
ドラマの舞台としてはまさにもってこいの時代だろう。

インターンが終わると、試験をクリアしながらレジデント(研修医)、
フェロー(研究員)と進む。これらの期間は専門によって
3年から10年と異なり、フェローシップ(特別研究員)を終了すると
やっと1人前と認められる。最速でも、この時点で30代前半。長い道のりである。

ここまで来れば、高度な医療を行うことができ、
開業医を目指す者も出てくる。型破りで、口が悪く、
一匹狼でも腕は確かな『Dr. House』のハウスしかり。
『グレアナ』の病院を出て、LAで開業医として
再出発した『プライベート・プラクティス』のアディソンしかり。
(ちろん医療の腕は一流と呼ばれるレベルに到達しても、
人間性やプライベートの"腕"は全く別次元。
ゆえに公私のギャップがこれまたドラマの格好のネタになる