有能川球児さんw


藤川監督は大山のFA関連の話題になると「権利だから尊重したい」、「そっと見守りたい」と一歩引いた発言を繰り返した。それは人ごとのように映る側面を覚悟した上で、すべては本人を思ってのことだった。「俺が残ってほしいと世の中に発信し続けることで周囲からの大山への影響、負担をかけたくなかった」。本当は誰よりも残留を熱望し、舞台裏では“直接出馬”にも乗り出していた。

 10月22日の秋季練習初日に監督室に呼ぶと、2人きりの空間で、いかに必要な存在かを訴えた。「一塁は大山しかいない」。海外FA権でメジャーに挑戦した自身の経験を踏まえ、権利行使が“裏切り”にならないことも伝えた。数日前にも電話を鳴らすなど、将来の幹部候補生にありったけの思いをぶつけていた。