小久保2軍監督は、こうした惨劇≠予感していたフシはあった。26日の阪神戦(鳴尾浜)の1回、先発スチュワートの154キロストレートを左中間へ運ぶ本塁打としたのが、阪神の3番・小野寺。育成出身の4年目の外野手は、今季も1軍でスタメンに名を連ねた試合もあるなど、力をつけてきた一人。その小野寺が、1回の第1打席、ファーストストライクの剛球を本塁打にした鋭いスイングに、小久保2軍監督は、敵ながら称賛を惜しまなかった。

 「パチンと一回でね、スチュワートに対しての1打席目で、あんな真っすぐを1球で捉えるなんて、さすが1軍から(2軍に)落ちてきたバッターやな、という感じはしましたね。あの球を1巡目で打てるバッターがじゃあ、ホークスにいますか? 1番から9番まで並んでいますけど、いますか、といったらいないですね。全員、ファウルとか空振りです。その差はありますね。ファームでオリックスもそうなんですけど、阪神の選手もレベルが高いですよ」