──8番にピッチャーを置く采配についても、さまざまな意見があったのでは?

「懐疑的な意見があったことはわかっています。
私は、8番に走力が高くないキャッチャーを起用した場合、その選手が出塁して9番のピッチャーが送りバントをしても、2塁フォースアウトになることが多いと感じていました。
そのため7番に足が速い選手を起用し、8番にピッチャーを置くことにしたんです。そこでチャンスが広がれば、9番打者がランナーを還してくれることも期待できますから。
 その采配もなかなか受け入れられませんでしたね。
"謎采配"と言われることもありましたが、人によって考え方は違いますし、その批判に落ち込んだり右往左往したりすることはありませんでした。
その場の勢いや行き当たりばったりの采配をしていたら、結果が悪かった時に大いに責められるべきです。
しかし私は、すべて根拠に基づいて決断をしていたと自負しています」