>グレーゾーンに明確な境界線。野球の醍醐味を損うハイテク時代のサイン盗みの功罪を考える。

>処分が厳しいか甘いか、その適正については、議論の余地があるだろう。ただ、3日間を通じてサイン盗みの罪とは何か、
改めて考えさせられた。サイン盗みの歴史は古く、現場では「みんな、やっている」という声も聞くし、高校野球でも度々
問題化する。ブロックサインは盗まれる方が下手という認識だから、「盗む」より「見破る」と言っていいかもしれない。
基本的に見抜くのはシロ、伝達行為はクロと考えていたが、そこにはグレーゾーンが存在した。マンフレッドコミッショナーは、
二塁走者が球種を伝える行為は「ベースボールの一部」と容認したが、電子機器を使った伝達行為に厳罰を与えることで、
そのグレーゾーンに明確な線引きをした。