8月14日 日刊ゲンダイ オリックス元球団代表:井箟重慶

試合に負けると朝一番に宮内オーナーから自宅に電話がB

わたしが代表だったとき、オリックスには本社から来た球団社長が何人かいた。宮内オーナーは、ときの球団社長に
対して必ず、「あなたは社長だけど、仕事は営業だ。少しでも売り上げを伸ばすことを考え、チームづくりに関して
は一切、口出しするな。井箟に任せなさい」と言ってくれた。本社から来て、球団に関してはシロウトの社長も、
少しずつ内部や球界のことが分かるようになると、あれこれ口出ししたくなる。しかし、宮内オーナーがクギを
刺してくれたおかげで助かることが多かった。オリックスを辞めることになり、オーナーのところに挨拶に行った
とき、「ひと言、お礼を言います」と伝えた。「なんだ」と聞くので、「自由にやれたので助かりました」と言うと、
宮内オーナーは笑った。