バティスタが衝撃デビューした3日のロッテ戦後、堂林はロッカーから荷物を運び出していた。編成上の都合で、調子が上向く中での登録抹消。ナインにどんよりムードも漂った中、ある選手が首脳陣に問い掛けたという。「2軍に行くのは俺じゃ駄目なんですか」
 いつも堂林に目を掛け、時に助言もしてきた新井だった。若手の出番が奪われる。それが、ベテランである自分のせいであるならば、許せないと感じる性格だ。勝負強さは段違いだと誰もが認めている。とはいえ1軍に残った以上、大きな責任が胸にずしんと響いたに違いない