私が注目したのは、3勝無敗、防御率252の東浜だ。“最後の先発枠”に東浜を加えたのには、工藤監督なりの理由があったからに違いない。
「もともと(フォームの)柔軟性はあった。ただ、体が弱かった。体の『幹』の強さがなかったから、そこから入った。下(二軍)に置いてもやらないから、上に呼んでやらせたんだ」。鍛え上げれば即、戦力になるという確信を持っていたようだ。
一体何をさせたのか。工藤監督は登板間の3、4日を使い、上半身→下半身→上半身と1日おき交互にトレーニングすることを命じたという。
「体が単純に強くなった。やっと結果が出てきたことで、本人もやる気になっている」。監督の期待に結果で応えている東浜の姿は、他の投手陣にも好影響を与えているに違いない。