しかも、本サイトが指摘したように、佐藤は安倍首相のことを揶揄なんてしていなかった。実際に掲載されたインタビューを読むと、佐藤はたんに
役者としての姿勢や役づくりについて語っているだけ。「体制側の立場を演じることに対する抵抗感が、まだ僕らの世代の役者には残ってるんですね」
という発言も、「彼(首相)はストレスに弱くて、すぐにお腹を下してしまうっていう設定にしてもらったんです」という発言もまったく別の質問に
対する回答で、文脈もまったく違う。

 佐藤は「ストレスに弱くて、すぐにお腹を下す設定にしてもらった」と話すまえ、「少し優柔不断な、どこかクジ運の悪さみたいなものを感じながらも
最終的にはこの国の形を考える総理、自分にとっても国にとっても民にとっても、何が正解かなのかを彼の中で導き出せるような総理にしたいと思ったんです」
とも語っていた。つまり、他国の武装集団に上陸され、自衛隊を武力出動させるかどうかという戦後初の重大な選択を迫られる総理大臣の責任の大きさや
逡巡を表現しようとして考え出された設定であり役づくりだったのだ。

 ところが、安倍応援団はそれを切り貼りして、あたかも佐藤が「安倍首相が気に入らないから、お腹を下す設定にした」かのように攻撃した。ようするに、
安倍応援団はいまや“反安倍”を吊し上げる特高警察と化し、「安倍首相のマイナスになる発言は1ミリも許さない!」と、言論封殺のためにでっちあげ恫喝まで
するようになったのだ。“